アトピーは本当に薬で治る?

アトピー性皮膚炎には、民間療法などを含めて多くの治療法があり、そのひとつに、症状を抑えるための薬を用いる薬物療法があります。薬物療法とは、実際はどのようなものでしょうか。

処方される薬って?

薬物療法では主に外用薬が処方されますが、強いかゆみが治まらない場合には、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの内服薬が用いられることもあります。

ステロイド外用薬

ステロイド外用薬

アトピーの治療薬として、もっとも多く処方される薬です。化学的に合成した副腎皮質ホルモンを含み、強い炎症も素早く抑えます。ステロイド外用薬は、効き目の強さによって5段階に分類され、症状の程度に応じて処方されます。

 

長期にわたる使用で、「皮膚が薄くなり出血しやすくなる」「毛細血管が広がって肌が赤くなる」といった副作用が出るおそれがあるほか、使用を中止したためにリバウンドが起きて症状が悪化し、非常に強いかゆみに襲われてしまう場合がありますので、自己判断での使用は控えましょう。

非ステロイド消炎薬

比較的症状の軽い場合に処方される薬です。副腎皮質ホルモンが含まれず、副作用も少ない薬ですが、小さな赤ちゃんなどには強すぎるためかぶれてしまう場合もあります。

スキンケア外用薬

肌にうるおいを与えるクリームタイプの「保湿薬」と、皮膚の表面を覆って保護する軟膏タイプの「保護薬」があります。毎日のスキンケアとして使用するもので、副作用の心配はありません。

抗ヒスタミン薬(内服)

アレルギー症状を起こす物質、「ヒスタミン」の作用を抑制する薬です。速効性があり、服用して30分~1時間ほどで、かゆみ・鼻水・くしゃみが治まります。

抗アレルギー薬(内服)

アレルギー反応を起こす物質を出にくくすることで、かゆみを抑えます。

処方される薬の例
薬品 商品名
ステロイド外用薬 【弱】オイラックス、強力レスタミン、コーチゾンコーワ軟膏 など
【中】ロコイドクリーム、レダコート、キンダベート軟膏、ロコルテン など
【強】リンデロンVクリーム、フルコート、ベトネベート軟膏 など
【次強】アンテベート軟膏、フルメタ軟膏、リンデロン-DP など
【最強】ジフラール軟膏、ダイアコート、デルモベート など
非ステロイド消炎薬 コンベック、アンダーム、スタデルム、トパルジック など
スキンケア外用薬 白色ワセリン、亜鉛華軟膏、ザーネ軟膏、ウレパール など
抗ヒスタミン薬 ポララミン、アレルギン、ペリアクチン など
抗アレルギー薬 ザジテン、ゼスランシロップ、リザベン など

薬でアトピーは治らない?

薬でアトピーは治らない?

かゆみが引き起こされるきっかけは、「アレルギーの原因物質に触れること」ですが、その時々の体調によって症状が出る場合と出ない場合があります。「かゆみ」は身体機能の低下を伝えるシグナルであると考えることができるでしょう。また、最近の研究ではアトピー性皮膚炎などの刺激に敏感な肌は、健康な肌と比べてかゆみを感じる神経が表皮近くまで伸びているなど、肌そのものの構造にも違いがあることが分かってきています。

 

薬物療法は、今ある症状を一時的に抑える対症療法となっているのが現状です。アトピー肌は過度の乾燥や炎症により皮膚のバリア機能が低下しているため、外部からの刺激をダイレクトに受けてしまいます。アトピー性皮膚炎を完治させるためには、かゆみを抑える治療だけでなく、アレルゲンに接触しても反応しにくい肌をつくる根本療法を行うことをおすすめします。

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