
日本でアトピー性皮膚炎の患者さんが増えてきたのは、今から40年近く前の高度経済成長期あたりからだとされ、患者数は現在も増加の一途をたどっています。日本は、他国よりもアトピーやアレルギー疾患に悩んでいる方が多いと言われます。それはなぜでしょうか?
現代日本の環境は、産業が盛んになり経済成長を遂げる一方で汚染が続いてきました。車や工場から排出されるガスや化学物質が空気中に広がり、食品にも化学物質が含まれるようになりました。人間の体はそうした物質に敏感に反応するようになってきたのです。
現代の日本人は除菌・滅菌・殺菌が大好き。少し汚れただけで、石鹸でゴシゴシ洗うのが習慣となっている方も大勢います。昔の石鹸と今の石鹸を比べると、今の石鹸のほうが肌にも優しく、高品質です。それなのに、アトピーの患者さんが増えているのはなぜでしょう?

アレルギー疾患を引き起こす原因の一つに、さまざまな科学物質に対する免疫の過剰反応があります。人間にはもともと、ウイルスや細菌から身を守るための免疫システムがあります。しかし皮肉なことに、完璧な清潔さを求めることが大事な免疫システムを崩してしまう可能性があるのです。その結果、ちょっとしたことに身体が過剰反応してしまいます。
特に首都圏はコンクリートやビル、アスファルトが多く、木や土が少ないため、花粉が空中を舞ってしまいがちです。その結果、都心に近いほど、アトピーや花粉症、喘息などのアレルギー性疾患に悩む方が多くなるのです。
アレルギー性疾患に使用する薬は保険適用されているものがほとんどで、病院で処方されます。加えて、患者の多くは医師の言うことをそのまま受け止めて、安易に薬やステロイド剤に頼ってしまいがちです。
しかし、薬やステロイド剤は対症療法でしかなく、アトピーの完治にはつながらないと言われています。薬やステロイド剤を一生使い続けて症状を抑えるか、アトピーを根本から克服するか――あなたならどちらを選びますか?

昔の人の体内には、寄生虫が住んでいました。今から60年前の日本では、衛生面の問題から国民の60%以上が「回虫」という寄生虫に感染していたというデータがあります。しかし、そのような衛生状態でも多くの人々は健康的な暮らしをしていました。現代よりも衛生面で劣る環境なのに肌はつやつや、アトピー性皮膚炎や花粉症、喘息などのアレルギー疾患とは無縁の生活を送っていたのです。それはなぜでしょうか?
産業の発展にともない下水道が整備され、街の近代化が急速に進みました。衛生状態が改善されるにつれ、人々の潔癖さ・清潔さへの関心も高まり、寄生虫は激減。現代人の寄生虫感染率は0.2%以下と、ほとんどいなくなりました。その反面、アトピーをはじめとするアレルギー性疾患に悩む人は増え続けています。
衛生的な環境が整うにつれ、「人間の免疫システムに変化が起きたのではないか?」「寄生虫は実は人間にとってよいことをしていたのでは?」など、大変興味深い研究が進められています。真実はまだわかりませんが、興味深いと思いませんか?












